波の形 y=sin x を回転させてみましょう!
「x 軸」のまわりに回転させたら,「お団子が無限に連なる」ような形に.
「y 軸」のまわりに回転させたら,「同心のドーナツが大きくなりながら無限に連なる」ような形に.
どっちも美味しそうですね(笑)
「せっかくなので式で表そう」というのが,今回の企画です.
前記事で,この理論を,軌跡でガチガチに説明しました.
改めて,少しゆるく説明してみます.
グラフ上の点(k,f(k),0)を x 軸のまわりに1回転すると,次の円が得られます.
y^2 + z^2 = { f(k) }^2 かつ x = k
このような円をあらゆる k について集めたものが回転体.
{(x,y,z)| y^2 + z^2 = { f(k) }^2 かつ x = k }
つまり
{(x,y,z)| y^2 + z^2 = { f(x) }^2 }
よって,回転体の方程式は
y^2 + z^2 = { f(x) }^2
です.
だから,機械的にやると,
| y | を に書き換える
ということになるのでした.
絶対値だから0以上の値でないといけないのでした.
だから,y = f(x) ではなく,半回転して得られる曲線と合わせた曲線
y^2={ f(x) }^2
を利用して,置き換えるのでした.
結局,x軸のまわりの回転で得られる「無限お団子」の方程式は
y^2+z^2=(sin x)^2
となります.
では,y軸のまわりだったら?
| x | を に書き換える
だけでOKです.
けれど,実際にやってみると,絶対値を作り出すのがメンドクサイことに気付きます.
sin x は sin(-x) = -sinx という特殊な性質があるので,比較的楽に処理できて,
y^2=(sin { })^2 ‥‥①
という形にまとめることができます.
詳細は,ぜひ,考えてみてください.
①の式が,無限に連なるドーナツを表しているなんて,なかなかイメージできないですね.
「式の意味的にそうなっているのだから,そうなんだろう」という達観した視点も,数学においては必要になりますね.