微分方程式は,好きですか?
導関数と元の関数が満たす関係式を見て,どんな関数なのかを考えるのですね.
導関数は
lim(f(x+h)-f(x))/h
ですから,差をとっているのですね.
階差数列みたいなものなのですよね.
関数での微分が,数列での階差
数列での和は,関数では・・・そう,積分ですね!
昨日,漸化式のちょっと変わった解法を紹介しました.
①漸化式で,
②特性解を求めず,
③階差をとり,
④階差数列が分かっても
⑤Σを計算せず,
⑥連立で
⑦一般項を求める.
これを関数化すると,どう翻訳されるでしょう?
①微分方程式で,
②特殊解を求めず,
③微分し,
④導関数が分かっても
⑤積分をせず,
⑥連立で
⑦関数を求める.
なるほど,こういうことですね!
やってみましょう!
この微分方程式,ふつうは,どうやって解くのでしょう?
漸化式での,
①特性解を見つけ,
②差を取って,
③等比型の漸化式を作り,
④初項の条件から一般項を求める
という流れを意識しながら見てください.
①1次式に特殊解があることを見抜き,
(ax+b)'=2(ax+b)+x
からa,bを求めます.
0=2a+1 かつ a=2b
∴ a=-1/2,b=-1/4
と分かります.
② f'(x)=2f(x)+x
(ax+b)'=2(ax+b)+x
の差をとって,
③ {f(x)-(ax+b)}'=2{f(x)-(ax+b)}
となるから,
f(x)-(ax+b)=Aexp(2x)
④f(0)=2からAを求めたらOK
例の漸化式の解法とそっくりですね(分かる人限定でスミマセン)
微分方程式を解くときには,同値性も意識しておく必要があります.
ちょっと確認しておきますね.
一般に,
f(x)=g(x)(恒等式)
⇔ f'(x)=g'(x)(恒等式)
かつ f(a)=g(a)(あるaで成り立つ関係式)
です.
だから,微分を繰り返すときは,初期条件を添えながら同値変形します.
一方,今回の方法は,
f(x)=g(x)
⇔ f(x)=g(x) かつ f'(x)=g'(x)
⇔ f(x)=g(x) かつ f'(x)=g'(x) かつ f"(x)=g"(x)
という同値変形になっていますね.
連立,サイコーーー!!
ちょうど10年前の処女作(売り切れ中)!
↓
微分方程式でも色んな本があるのですね.