数学Ⅲ
数学を教える仕事を長くやってきたので,ちょっとは分かりやすく説明できるようになっているかな?という検証です(笑) 内容としては,これまでにもブログで2回紹介した,高校数学とは違う,大人の定義の活用についてです.「収束」を雑に扱ってはならない…
2次関数などで同じような問題を解いたことはあるのではないかと思いますが,2次曲線になっても解けるでしょうか? 小難しい数学の理論を知っている子ではなくて,こういう問題にしっかり挑める子を育てたい,というのが私の思いです. 正解は,a<0,b<0…
ド・モアブルの定理で,特に n=3 のとき, (cosθ+i sinθ)^3=cos(3θ)+i sin(3θ) z=r(cosθ+i sinθ) (r>0)とおくと, z^3=r^3 {cos(3θ)+i sin(3θ)} だから, z^3 の偏角は 3θ ‥‥(*) ですね. と,思いきや・・・ (*)は本当に正しいですか?? 偏角の…
『曲線 x^3+y^3-1-xy=0 の漸近線 3x+3y+1=0 を如何にして求めるか?』シリーズの最終回です. 図を見てください. ぽっこりカワイイ曲線は,45°回転すると,真横を向いたポッコリ曲線に変わりそうです.では,回転はどうとらえましょう? 点P(p,q)…
x=0 の周辺で,どこまでも周期を短くしながら振動.しかし,-x≦y≦x の外には出られない.この領域をほぼ埋め尽くすかのごとく,激しく振動します.とはいえ,各 x に対して1点ずつしかグラフ上の点は無いので,拡大すると実はスカスカ. x=0のときのy=0と定…
苦手な人が多い複素数平面.図形と代数の組合せという意味ではベクトルと近いですが,計算の意味をイメージするところがベクトルよりも難しいです.ベクトルも難しいのに,それよりも難しいなんて・・・という印象なのではないかと思います. 一番の特徴は,…
【大人の「収束の定義」 イプシロンεを使うヤツ】では,「αに収束」の定義を,「“αに収束”でない」から論理を使って構築しました.写真の中央部です.これを日本語だけで書くと,一番下のようになります.イメージ湧きにくいかも知れません・・・本当は図を…
1つ目の問いの答えは②です.この書き方は,教科書的には認められないものです.(習慣的に書いている人も多いでしょうし,入試答案で減点されるとまでは言えないと思います.教科書には書かれることはない,ということは確かです) さて,「αに収束する」の…
唐突ながら, “極限”+“不等式”=“ハサミウチ” ですね! さて,もともと,「式だけで漸近線を求める」という課題でしたから, 「図より,漸近線は 3x+3y+1=0 である」 というのは,今回は避けることにします. ちなみに,k の範囲は 1)曲線の式に,x+y…
図を見ると漸近線は存在しそうですが,式だけで考えるとなるとなかなか大変です.任意にxを固定すると,yは必ず実数として(少なくとも)1つ存在することは分かります.y=f(x)という形で表された曲線で漸近線を考えることはありますが,F(x,y)=0 表示…
赤いグラフを表す関数は,高校数学の根幹を揺るがすような危険なグラフです.ちょっと説明してみます.その前に,右下にある青い方のグラフ.僕の好きなもので,関数 f ( x )=x sin ( 1/x ) ( x ≠ 0 ) , f ( 0 )=0 のグラフです.x=0 の周辺で無限に激し…
図の2つは「x=0で極小値-1」と言ってよいのでしょうか? 判断に困ったら定義を参照します! あるx=aでの値f(a)が極小値であるとは・・・ ①aを内部に含むある区間において「f(a)<f(x)」が成り立つことをいう. ②f(x)がx=aの前後で,「減少から増加に転じる…
微分方程式は,好きですか? 導関数と元の関数が満たす関係式を見て,どんな関数なのかを考えるのですね. 導関数は lim(f(x+h)-f(x))/h ですから,差をとっているのですね. 階差数列みたいなものなのですよね. 関数での微分が,数列での階差 数列での和は…
私の答えは,①のみ△,②③は×です. ②③のような文を見かけることがあって,それがダメな理由を如何に説明できるか,と考えました. <①②③の主張の根拠> 1)この関数は,x=0,-1,1でy=0という値を“とる”ことが分かります. 2)x=-1で極大値0,x=1で極小値0で…