yoshidanobuo’s diaryー高校数学の“思考・判断・表現力”を磨こう!ー

「大学への数学」執筆者・吉田信夫の数学探求ブログ(共通テスト系問題の研究報告)

新時代の数学の解法

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統計が必須になる時代.
数表と仲良くなっておくことは大事ではないかと思います.
 
また,GIGAスクール構想で1人1台端末.
問題解決にしっかり使えるように,思考してもらいたいなと思います.
 
そんな時代になっても,
 
 「両辺を2乗すると・・・」
 
という解法だけで良いのでしょうか?
ということで,
 
【解】
まず,アイ/ウにおいて分母の方が大きくなることはないから,アは「-」である.
 
鋭角の三角比では,和を0.5にできない.θは鈍角である.
そこで,表で,sinθ-cosθ≒0.5となる角度を探すと
 
   sinθ  cosθ
65° 0.9063  0.4226
66° 0.9135  0.4067
 
➤180から引いて,115°と114°の間にθは入る!
 
積を計算すると,順に0.383…,0.371…

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Excelで調べたところ,(1ケタ)/(1ケタ)でこれらの間に入るのは,3/8のみ!
よって,
 
 ア:-,イ:3,ウ:8
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こうやって答えが分かった後に,正規の解答を紹介するなんていうのも,新時代の数学として面白いのかな,と思います.
そして,三角比,常用対数,正規分布の表と,Excelの組合せで,数学教育はけっこう変えられるのではないかと思います!