yoshidanobuo’s diaryー高校数学の“思考・判断・表現力”を磨こう!ー

「大学への数学」執筆者・吉田信夫の数学探求ブログ(共通テスト系問題の研究報告)

色んな図形を1つの方程式で表す快感③

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悪ノリが止まりません(笑)

  y=x^2 (0<x≦1)

  |y-x^2|+||x|/x-1|+||x-1|+x-1|=0

と表しました.
なかなか素敵と自画自賛しています.

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色んな図形を1つの方程式で表す快感① - yoshidanobuo’s diaryー高校数学の“思考・判断・表現力”を磨こう!ー

色んな図形を1つの方程式で表す快感② - yoshidanobuo’s diaryー高校数学の“思考・判断・表現力”を磨こう!ー

 

でも,少し項数が多くて,見栄えが悪いという気がしてきました.

そこで考えたのが・・・

幅が1の範囲と関連しそうなのは,ガウス記号!

  [x]=(x 以下の最大の整数)

です.

  [2]=2,[3.5]=3,[-2.3]=-3

などで,

  [x]=0 ⇔ 0≦x<1

  [x]=1 ⇔ 1≦x<2

  [x]=-3 ⇔ -3≦x<-2

などと整理できます.


  [x]=0 ⇔ 0≦x<1


が使えそうな気がしますが,希望としては0≦x<1ではなく,0<x≦1で0にしたい!
どうしたら良いでしょう?
実は,そんなに難しくないです!

  [1-x]

はどうでしょう?

  [1-x]=0 ⇔ 0≦1-x<1 ⇔ 0<x≦1

ですからね!

ということで,

  |y-x^2|+|[1-x]|=0

により

  y=x^2 (0<x≦1)

を1つの式で表すことができました!

 |A|+|B|=0 ⇔ A=0 かつ B=0

を使っているのでした.

 

今回は,珍しく「⇔」を使って書いてみました.

  ●と○が同値だ

という主張をするときには便利です.

式変形に使うのは良くないですが,同値を主張するときには積極的に使っても問題ないと思います.


同値記号の扱いについては,次の旺文社の本2冊が面白いです(長岡先生の方(論理学・・・)は好き嫌いがわかれるかも).
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