yoshidanobuo’s diaryー高校数学の“思考・判断・表現力”を磨こう!ー

「大学への数学」執筆者・吉田信夫の数学探求ブログ(共通テスト系問題の研究報告)

方程式の可能性は,∞

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先日,図形としての「100」を1つの方程式で表しました.
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100記事目なので,100を表す方程式! - yoshidanobuo’s diaryー高校数学の“思考・判断・表現力”を磨こう!ー

 

そこで使った考え方を応用したら,1つの方程式でこんな図が描けるのですね.

  |A-1|+|A-2|=1

は,何を表すでしょう?

A=0,1,1.5,3として左辺を計算すると,順に

  |-1|+|-2|=3

  |0|+|-1|=1

  |0.5|+|-0.5|=1

  |2|+|1|=3

です.1になるものがいくつかありますね.

  1≦A≦2

のとき,

  |A-1|+|A-2|=(1-A)+(A-2)=1

か必ず成り立ちます.

A<1のときは,

  |A-1|+|A-2|=(1-A)+(2-A)=3-2A>1

A>2のときは,

  |A-1|+|A-2|=(A-1)+(A-2)=2A-3>1
  
です.
ということで,
  
  |A-1|+|A-2|=1 ⇔ 1≦A≦2

です.

  A=|x|+|y|

とすると,

  ||x|+|y|-1|+||x|+|y|-2|=1

  ⇔ 1≦|x|+|y|≦2

となり,2つの正方形

  |x|+|y|=1,|x|+|y|=2

で囲まれる部分を表しています.

できるだけ丁寧に説明してみました.
いかがでしたか?

さらに応用して,色んな図形をかいてみます!
お楽しみに.

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