yoshidanobuo’s diaryー高校数学の“思考・判断・表現力”を磨こう!ー

「大学への数学」執筆者・吉田信夫の数学探求ブログ(共通テスト系問題の研究報告)

色んな図形を1つの方程式で表す快感①

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y=x^2(x≧0)を表すのに,

1)「0以上」が定義域・値域になる√を利用して

  x=√y

2)「0以上」だけで成り立つ|x|=xを利用して

  |y-x^2|+||x|-x|=0
を紹介しました。.

2)では,| |≧0だから,

  y-x^2=0 かつ |x|-x=0

つまり

  y=x^2 かつ |x|=x

としています.
さらに,|x|=xとなる条件が「x≧0」であることを利用して

  y=x^2 かつ x≧0

と書き表したのです!カッコイイ!

このように,式の意味に不等式が含まれるようなものがあります!

平方根 √ や絶対値 | | 以外には・・・


y=x^2(x>0)を表すのには,対数 log を使いました!

  log_2 x

とあれば,x>0が前提になるのですね!
だから,

  log_2 y=2log_2 x

は,x>0 かつ y>0 が前提で,

  log_2 y=log_2 (x^2)

からy=x^2(x>0)を表せているのです.

実は,もう1つ,式だけで条件を課すことができるものがあります.
それは・・・

  分数

です!

y=x^2(x>0)は

  y=x^2(x≧0) かつ x≠0

と考えることができます!

  ● / x

という形があれば,自動的に「x≠0」が課されるので,上の1)を応用したら

  1=(√y) / x

で表せるし,2)を応用すると

  |y-x^2|+||x|/x-1|=0

などで表せますね!


こういう工夫は楽しい!

変な問題をたくさん集めた問題集.
まともな勉強に飽きた人にはオススメです.
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