先日の記事
同値記号を使って証明を書く - yoshidanobuo’s diaryー高校数学の“思考・判断・表現力”を磨こう!ー
ですが,Facebookで画像とちょっとのコメントだけ公開していました.
インスタと同内容です.
https://www.instagram.com/p/CIcZkaalsx0/
これに多くの友人がコメントをくださいました.
友人というのが躊躇われるくらいのビッグネームの方々ですけれど.
そこで思ったことがあります.
xは実数とする.x≧3において,x^2-2x-1>0が成り立つことを示せ.
という問題で示すべきことは,
命題「x≧3 ならば x^2-2x-1>0」が成り立つこと
なのか,
U={xは実数 | x≧3}における条件:x^2-2x-1>0がすべてのxで成り立つこと
なのか.
私は後者のつもりでしたが,前者と思うと,先日の解答はあまりよくないものとなってしまいます.
明示しなきゃいけませんね.
ということで,こんな問題だったらどうでしょう?
これが共通テストで出たら大変な騒ぎになるでしょう.
分かっていない大人も多い分野ですから・・・
私は問題として成立していると思っています.
P={x∈U | xはpを満たす}
Q={x∈U | xはqを満たす}
という集合について,包含関係を考えるだけですから.
(1)は普通の問題です.
P⊃Qだから,必要条件だが十分条件ではない,となります.
(2)はどうしましょう?
Uの部分集合としてP=QとなるようなUを探すだけです.
(私はそう思うのですけど,賛否あるかも知れません・・・)
⓪,①,④では,P⊃Q
③では,P=Q=Uで,pとqは同値
②,⑤では,P=Q=∅で,pとqは同値
よって,適するのは②,③,⑤
同じ意図の問題をこちらでも解説しています.
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必要十分条件,本当の意味が分かっている人は限りなく少ないのかも・・・ - yoshidanobuo’s diaryー高校数学の“思考・判断・表現力”を磨こう!ー
今回,問題文を変えてみました.
全体集合を明示する方が良いかな,ということで.
ですが,心情的に許せない,という方も多いようで・・・
偶数と4の倍数は違うじゃないか,と.
教科書に書かれていることを見ると,条件が同値であるかどうかは,全体集合によって決まる相対的なものだと思うのです.
賛否,どちらもウエルカムです.
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