AP=2BPを満たす点Pの軌跡は円になることが知られており,アポロニウスの円と呼ばれるものの1つです.
これを満たす点として,線分ABを2:1に内分する点,外分する点があって,これらを含む円になるはず.
しかも,これらが直径の両端になるのでした.
(内角・外角の二等分線の性質を使って示すことができます)
方程式の問題,ベクトル方程式の問題,複素方程式の問題,として登場します.
複素方程式|z-α|=2|z-β|から円の複素方程式
|z-(中心)|=(半径)
の形を作るには,両辺を二乗して,|z|^2=z×(zの共役複素数)が成り立つことを利用することになります.
敢えてそれをせず,別ルートで攻めてみました.
ここで
w=1/z
と表されるwは,
w=(zの共役複素数)/|z|^2
となるから,
(zの反転)=z/|z|^2
の共役複素数になっています.
zとwの対応関係は,反転(単位円を利用して内側と外側を入れ替える変換)とx軸に関する対称変換の合成です.
原点を通らない円を反転して得られる図形は,やはり円なのでした.
この辺は,「大学への数学・12月号」の私の記事を参照してください(宣伝)!
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【結論】
複素数は,変換の観点から見ると面白い!