yoshidanobuo’s diaryー高校数学の“思考・判断・表現力”を磨こう!ー

「大学への数学」執筆者・吉田信夫の数学探求ブログ(共通テスト系問題の研究報告)

いまさらながら,懐かしの“帯分数”について考えた

イギリスの数学問題集を見ていたら・・・

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帯分数って,日本の小学校限定のものだと勝手に思い込んでいました.
そうじゃないんですね!?
イギリスにもありましたよ.
しかも,中学生くらいがやる問題に.

日本では,中学で負の数が出てきたり,無理数(円周率とか平方根とか)が出てきたりで,帯分数では考えにくくなるのだろうと思います.

これに関連して最近思ったこと.

帯分数は,整数部分と小数部分を分けているのではないか?


 2.4=2+0.4=2+2/5=2 2/5

2.4の整数部分が2で,小数部分が0.4です.
そして,0.4=2/5だから,


 2 2/5

 ↑  ↖小数部分

 整数部分


になっているじゃないか!

整数部分・小数部分と言えば,負の数を考えるときにトラップがあります!

  【小数部分は0~1の数とする】

というルールがあるからです!!

  -2.4の小数部分は 0.4 ではない!

つまり,

  -2.4=-1×2.4=-(2+0.4)=-2-0.4

で,-0.4は小数部分ではない(0~1でないから)!
0.4も小数部分とは言わない!

①2.4という数のマイナス倍で,2.4という塊にマイナスが付いています!

②整数部分,小数部分は

  ー2.4=-3+0.6

と見て,整数部分が-3で,小数部分が0.6なのですね(0~1だから!).


では,

  -5 1/2=??

①マイナス倍であるなら

  -5 1/2=-1×(5+1/2)=-5.5

となる.

②帯分数が,整数部分と小数部分であるなら,

  整数部分=-5,小数部分=1/2

 ∴ -5 1/2=-5+1/2=ー4.5

となる.

どっちが正しいのでしょうか??

算数では負の数を扱わないですが,引き算はやります.

 

  4 1/3-2 2/3=4+1/3ー(2+2/3)=2-1/3=1 2/3

です.
この例にならうと,①が正しいのかな,という結論にせざるを得ないように思いました.

実際はどうなんでしょう?

ご存じの方,いらっしゃったら教えてください.
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※算数での整数を大人の整数論で解説した力作もあります.
 よかったら読んでみてください!
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