移ったあとの円は(2,0,0)でx軸に接するそうです.
その円の中心は??
xy平面にあるとしたら,(2,1,0)または(2,-1,0)です.
xy平面をxy平面に移す変換になるのは,lがxy平面と垂直,または,lがxy平面に含まれるときでした.
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空間で直線に関する対称移動をしてみる - yoshidanobuo’s diaryー高校数学の“思考・判断・表現力”を磨こう!ー
●垂直●
lとxy平面の交点に関する対称移動と同じになるのでした.
適するのは,その点が原点Oと中心の中点,つまり,(1,1/2,0)または(1,-1/2,0)のとき.
lの方程式は,
「x=1 かつ y=1/2」 と 「x=1 かつ y=-1/2」
●含まれる●
xy平面内の直線lに関する対称移動では,xy平面の点はxy平面の点に移ります.
lが,原点Oと中心を結ぶ線分の垂直二等分線のとき,適するものになります.
lの方程式は
「x^2+y^2=(x-2)^2+(y-1)^2 かつ z=0」
と
「x^2+y^2=(x-2)^2+(y+1)^2 かつ z=0」
です.少し整理すると,
「4x+2y=5 かつ z=0」
と
「4x-2y=5 かつ z=0」
です.
●平行●
このような直線に関する対称移動では,xy平面は,自身と平行な平面に移ります(xy平面ではない!).
xy平面上の単位円が,x軸上の点(2,0,0)を含む図形には決してなりません!
●一般的な配置●
上記以外のとき,という意味です.
lと平面の交点をAとすると,対称移動でAは変化しません!
次に,平面内で,Aを通ってlと垂直な直線mの像はm自身になると分かりますか?
そして,lをxy平面に正射影して得られる直線をl’とします.
l’は,Aを通り,mと垂直な直線です.
lに関してl’を対称移動して得られる直線l”も含みます.
l”がどんな直線かというと・・・
ということで,xy平面の像は,「mとl”を含む平面」ということになるのでした.
一般的な配置(「平行,垂直,含まれる」ではない)ときは,像である平面は,xy平面ではないですね!
ここまでが一般論.
今回は,「xy平面上の単位円を移すと,x軸を含む平面内の円になり,しかもx軸と(2,0,0)で接する」という条件を考えます.
そんなlが存在するとしたら・・・
まず,上記のmがx軸になります.
元の単位円は,この直線mと2点(1,0,0),(-1,0,0)で交わっています.
mは全体として不変なので,移動後の円も,mと2点で交わるはずです.
しかし,移動後の円がx軸(つまりm)と1点(2,0,0)で接するようなものを考えています.
これは矛盾になっていますから,そんなl,つまり,単位円を移動してx軸に(2,0,0)で接する円にする直線,は存在しません!
ということで,適する直線は4本だけでした!
前に書いたのと同じく,空間図形を扱うときは,図形見えなくても,「こう決まったから,こうなんだ」という割り切り(?)も必要になります.
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