yoshidanobuo’s diaryー高校数学の“思考・判断・表現力”を磨こう!ー

「大学への数学」執筆者・吉田信夫の数学探求ブログ(共通テスト系問題の研究報告)

「極限での等号」とは?

※本記事はあくまで私見です.
 これに反した記述を批判する意図はございません!

f:id:phi_math:20201013095014p:plain

①はダメだと思うんです.
②のように書くと,ギリギリセーフかな?と思います.

③は教科書にある表現ですが,ちょっと気持ち悪い・・・
③’が良いと思いませんか?

収束するときは,100歩譲って③を認めるとしても,発散の場合はNGだろうと思います.
発散の場合は,②も認めてはならないだろうと思います.

もしも

 lim(x→∞)(x^2+1)=∞

 lim(x→∞)(x^2)=∞

 ∴ lim(x→∞)(x^2+1)=lim(x→∞)(x^2)=∞

と書かれていたら,違和感しかないです・・・

極限としての“自明な等号”は

 f(x)=g(x)のときlim f(x)=lim g(x)

だけにしておくのが良いのではないかな,と思います.

つまり,極限の“結果”が等しいからといって等号で結ばない方が安心かな,と.

極限値は,「○○の●→□のときの極限」という付属情報があって初めて意味をなすのだから.

※本記事はあくまで私見です.
 これに反した記述を批判する意図はございません!

※私の書籍一覧もご覧ください※
  ☟

【吉田信夫のブログへ,ようこそ!】(執筆書籍一覧) - yoshidanobuo’s diary