こう書くと,勉強ができない高校生を上から目線で論じていくのかな,と思われるかも知れません.
そういうのではなく,とってもよくできる高校生でも,1+2=3が含む色んな解釈を考えたことが無い,という話です.
高校生に話したこと.
「1+2と3は等しい」という文章を式で書いたものですが,「1足す2は3」と読んでしまうから,視野が狭くなってしまうのかも知れません.
① ● ●● を集めると ●●●
② ●●● を分けると ● ●●
これらは,1も2も3も単なる数字と見て計算結果を述べているものです.
このイメージだけで止まっていたら,数学の意味が分からなくなってしまうのだと思います.
何となくで問題は解けても,本当には分かっていないのかも知れません.
③「自然数xについて,1+xとは,xの次の自然数のことである」という“次”の定義において,xが2の場合のことを考えると,
「2の次の自然数は,3である」
とも読める.
ここでは,「1+」という操作を2に施していることになり,①②のような数の対等性は無い.
④「自然数xについて,x+2とは,xの次の次の自然数のことである」という“次の次”の定義において,xが1の場合のことを考えると,
「1の次の次の自然数は,3である」
とも読める.
ここでは,「+2」という操作を1に施していることになる.
このように,「計算結果が等しいという等式」にも,色んな見方があります.
他の見方もあるかも知れません.
ちなみに・・・
「リンゴ4個入った袋が3つ,全部で何個?」を
4×3=12
と書くか,
3×4=12
と書くか,が議論されることがあります.
片方しか許さない(正しいとされるのは,どっちでしたっけ??)というのは,過度な意味づけであるように,私は思います.