三段論法
(A→B かつ A) ならば B
のことを考えてみます.
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「2=1ならば3は偶数である」は真.
「2=1のとき,1ずつ加えて3=2であり,2が偶数だから,3も偶数である」という論理展開に問題がないから.
一方で、「2=1ならば3は奇数である」は真.
「2=1であろうが,そもそも3は奇数である」という論理展開に問題がないから.
「2=1」が真であると仮定すると,相反する2つの命題が真になってしまう(この状態を矛盾という)から,「2=1」は偽である.
偽であるものが真であることにすると,何でも真になる.恐ろしい・・・
これを踏まえて,
三段論法
(A→B かつ A) ならば B
は数学の論証における肝です.
A→Bあっても,A が偽であればこの三段論法は使えないので,Bが真であるとは言えません.もちろん,偽であるとも言えません.
ここまでのことから分かることは,
・帰納法が、三段論法の繰り返し、ということ
・A→Bでも、Aでないと、Bは言えないこと
・A→Bをいうときに、Aの真偽は問題としていないこと
で,これはとても大事なことだと思います.
三段論法の手前をたどっていくと,最終的には「定義」「公理」に行きつきます.
つまり,真であると確定するものへ.
そのことを掴んでおかないと,定義をおろそかにした,おかしな数学になってしまうのだと思います.
そんなことをダラダラと書きたくなりました.