【東大実績を伸ばし続ける「西大和学園」】
図において,角BAC=90°,AB=ACである.角ACD=30°,角ABD=15°のとき,ACとCDの長さの比を最も簡単な整数比で表せ.
=========================
答えは「1:1」と分かるのですけど・・・導くのが難しかった.
<大人のごり押し解法①>
→西大和の中3に見せたら,「こんなことやるヤツは居ない」と言われる(笑)
<大人のごり押し解法②>
→15°のサイン,コサイン,タンジェントを求めるときに使う方法の応用.
できれば三平方の定理を使わずにやりたい・・・
<これと同じ図形だから,これだ①>
→あの形を知っていて、その形と一致するから、これで良し、という論法
導いていないのがポイント!
<これと同じ図形だから,これだ②>
→折り紙が好きな人はすぐに思いつくのだとか!
上の図よりもこちらを思い出す生徒の方が多い.
【聖武天皇に所縁のある,奈良県No1の学校と言えば「東大寺学園」】
BC=5の平行四辺形ABCDにおいて,CD上に点Fをとり,直線AFに関するDの対称点Eをとる.2直線AC,BEの交点をGとすると,角FAG=45°,角ACB=60°となった.
(1) 角DAEを求めよ.
(2) 三角形AEDの面積を求めよ.
(3) 三角形GCE,GABの面積の比が6:11であるとき,この2つの三角形の面積の和を求めよ.
=========================
=========================
かなり考えました.
B,G,Eは一直線上ですが,Dはその直線上ではありません.
(1)(2)は易しいと思いますが,敢えて問われているということは,続く問題のヒントになっているということ.
(1)の30°を使って,(2)の面積を出しています.正三角形を半分にして得られる直角三角形と見たら,斜辺と高さの比が2:1になることが分かります.これを使って高さを出せます.
(3)が難しい・・・どこから手を付けてよいやら.
「三角形AEDの何倍か?」と考えることだけは分かるのですけど.
これは東大寺中3生に解いてもらったときの板書です((3)は全員詰まっていました).
「三角形AED=⑤だよ」と伝えるだけで,何人かは解けてしまいました!流石!
⑤+⑥=⑪
だからですね.
「三角形GBCをくっつけてみる」が当たりです.
三角形GAB+三角形GBC=平行四辺形の半分
三角形GCE+三角形AED+三角形GBC=平行四辺形の半分
(BC,ADを底辺として,高さの和が,平行四辺形の高さと一致するから)
から,
三角形GAB=三角形GCE+三角形AED
が導けるのです.
⑤=25/4 ∴ ①=5/4
となって,答えは
⑰=85/4=21.25
【関西女子校の最高峰「神戸女学院」】
=========================
これもかなり困りました.
複素数平面で考えて回転を利用して,全部の座標を出してしまおうか,とか(笑)
<メネラウスの定理などを駆使して,大人のごり押し解答>
→ツライ・・・
<実は,回転が“肝”だった!!>
→こう見ることができたら,(2)の方が易しい!!
算数ってどんなイメージでしょう?
三平方を使ってはダメとか,座標を使ったら反則とか,そういう感じに思っているかも知れません.
でも実は,そんなもんじゃなくて,手段を選ばず1つ1つの問題と向き合っていく戦いです.
知っているものだったらためらうことなく知識で解く(西大和)し,
くっつけるという定石解法が思い出せずに悔しい思いをする(東大寺)し,
1つの視点の変更で一気に世界が開ける(神戸女学院)し.
高度な中学入試算数を経験している人にとって,共通テストの「思考・判断・表現」問題なんて,何の苦労もないほど易しく感じるようです.
「手段を選ばない」「できるだけ楽な方法を」という感覚が大事なのでしょうね.
〔拙著からのオススメ〕
❶そういう問題をたくさん集めました!
※灘中,算数オリンピックから,東大まで
❷受験算数エリートたちは数学とどう向き合っているか?
※本の中ではA校と書いていますが,もちろん,あの学校のことです(笑)
❶でも,その中学の問題をたくさん取り上げています.
=========================
これもかなり困りました.
複素数平面で考えて回転を利用して,全部の座標を出してしまおうか,とか(笑)
<メネラウスの定理などを駆使して,大人のごり押し解答>
→ツライ・・・
<実は,回転が“肝”だった!!>
→こう見ることができたら,(2)の方が易しい!!
算数ってどんなイメージでしょう?
三平方を使ってはダメとか,座標を使ったら反則とか,そういう感じに思っているかも知れません.
でも実は,そんなもんじゃなくて,手段を選ばず1つ1つの問題と向き合っていく戦いです.
知っているものだったらためらうことなく知識で解く(西大和)し,
くっつけるという定石解法が思い出せずに悔しい思いをする(東大寺)し,
1つの視点の変更で一気に世界が開ける(神戸女学院)し.
高度な中学入試算数を経験している人にとって,共通テストの「思考・判断・表現」問題なんて,何の苦労もないほど易しく感じるようです.
「手段を選ばない」「できるだけ楽な方法を」という感覚が大事なのでしょうね.
〔拙著からのオススメ〕
❶そういう問題をたくさん集めました!
※灘中,算数オリンピックから,東大まで
❷受験算数エリートたちは数学とどう向き合っているか?
※本の中ではA校と書いていますが,もちろん,あの学校のことです(笑)
❶でも,その中学の問題をたくさん取り上げています.