こんなことを考えていても役に立たないと思っていましたが,授業中の話の流れで高校1年生に発表することになりました(笑)
やってて良かった.
ということで,ブログでもご紹介.
かなり定性的なアプローチですので,想像力をもって読んでもらえたらと思います.
さて,あれで正六角形だと言われても,何が何だか分からないですよね.
作成の流れを紹介します.
まず,もとになる考え方は,正方形の方程式
|x|+|y|=1
これが正方形になる理由は次のように分割して考えたら分かります.
・x≧0,y≧0においては,x+y=1
・x≧0,y≦0においては,x-y=1
・x≦0,y≧0においては,-x+y=1
・x≦0,y≦0においては,-x-y=1
細かく見たらこうなりますが,そんなに深く考える必要はありません!
だって,絶対値記号内の符号によって適当に分割すると,得られる式は,x,yの1次式です.
つまり,何らかの線分(か直線か半直線)で構成される図形になります.
線分は,端点の2点決まれば確定します.
絶対値記号内のx,yが0になるところで分割されるから,そこが端点になります.
x=0のとき,y=1 または y=-1
y=0のとき,x=1 または x=-1
となるように設定しておけば,勝手にこれら4点を線分でつなぐ図形になります.
つまり,正方形になります.
これと同じように考えると,正六角形は,3本の直線
y=(√3)x,y=-(√3)x,y=0
で分割して考えることになります.
だから,とりあえず,
|y-(√3)x|+|y+(√3)x|+|y|=1
を考えてみます.
しかし,端点が
(±1,0),(1/2,±(√3)/2),(-1/2,±(√3)/2)
とはなりません.
適当な係数を付けることが必要になることが分かるので,
s|y-(√3)x|+t|y+(√3)x|+u|y|=1
などとおいてみます.
対称性からs=tとなることは何となく分かりますが,気づかなくても,上記の点を代入することで,s,t,uの値を求めることができます(連立方程式の問題ですので求めてみてください).
分数があるのはイヤなので分母を払うと,あの方程式が得られるのですね.
|x|+|y|=1
を定性的に理解していたら,それの応用として,正六角形も作ることができます.
知識として知っているだけでは,絶対に作れないと思います.
こういうのが思い通りになるのが,数学の自由性だろうと思います.
神にでもなったような気分が味わえます(笑)
しっかりイメージをもって真に理解することの重要性が少しでも伝わればな,と思います.
そういうのを普通の問題でやれるようになるためのイメージ重視のアプローチが,私の本で最重要視していることです.
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数B,数III編の完成まで,しばらくお待ちください!