yoshidanobuo’s diaryー高校数学の“思考・判断・表現力”を磨こう!ー

「大学への数学」執筆者・吉田信夫の数学探求ブログ(共通テスト系問題の研究報告)

16葉の菊っぽい図になる極方程式を作ってみた

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極方程式の応用の回の授業.

何だかんだやっているうちに菊の花のようになる極方程式を,生徒と一緒に作ることに(笑)

 

皇室御用達の16葉の菊紋は,後鳥羽上皇が使い始めたとか.

御番鍛冶といって各月担当の刀鍛冶を選出して,一緒に刀を作っていた後鳥羽上皇は,隠岐に流されても刀を作っていたとか.

その刀には,16葉の菊紋が刻まれていて,菊御作と呼ばれています.

 

そんな話をしているうちに,極方程式で菊を作ることに.

後鳥羽上皇をリスペクトです.

 

int(θ/2π)は,ガウス記号で[θ/2π]とも表すもののことで,θ/2πの整数部分.

0≦θ<2πにおいては

   int(θ/2π)=0 ∴ r=1/5

2π≦θ<4πにおいては

   int(θ/2π)=1 ∴ r=1/5+√(|cos8θ|)

です.

√ を付けずに

   r=1/5+int(θ/2π)|cos8θ|

としても菊の花っぽくなるのですけど,「なんか細い」と生徒から言われました.

そこで,まず

   r=1/5+int(θ/2π)|cos8θ|^2

としてみました.

すると,(0周辺があまり増えないために)もっと細くなってしまい,みなで笑いました.

むしろ,早く大きくなるようにすべきということで,√ を変えてみると・・・

まずまずの菊の花になったのでした.

3乗根にするともっと良いのですが,描画ソフトの限界で,線がつぶれて表示されなくなってしまいました.

 

ということで,今回の探求結果は,この極方程式でした.

 

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