先日の2020年ジュニア広中杯の問題で三角形の形状を特定してみようとしたら,なかなか面白かった!
答えは,5:7:6(順番を変えて5:6:7にすれば良かった・・・失敗)
真ん中にある円をどう見るか?
まず,△PQRの内接円であると見ることができます.
△PQRの内心をIとおくことにしましょう.
でもそれだけでは,情報が不足.
なぜならば,面積が分かっている3つの三角形の方が,この問題では重要だと考えられるから.
Iは,△PAF,QBC,RDEの,●心?
そう,傍心になっていますね.
内接円は△PAF,QBC,RDEの傍接円になっているわけです.
△PQRの内接円の半径をrとおいておきます.
内接円の半径,外接円の半径と言えば,何を連想しますか?
3辺の長さとセットで,「面積」を連想するのが幾何リテラシーでしょう.
先日の解説も思い出すと,相似を生かすために
AP=2x,AF=2y,FP=2z
とおこうと考えられます.
すると,平行と面積比から
BQ=3x,CQ=3y,BC=3z
DE=4x,DR=4y,ER=4z
となります.
さらに,△PAFにおいて,傍接円の性質から,
△PAF=△IAP+△IFP-△IAF=(AP-AF+FP)×r / 2
∴ x-y+z=4 / r ‥‥①
同様に考えて
x+y-z=6 / r ‥‥②
-x+y+z=8 / r ‥‥③
となります.
①,②,③の3つを足すと
x+y+z=18 / r
で,
x=5 / r,y=7 / r,z=6 / r
∴ x:y:z=5:7:6
なかなかキレイに求まりましたね!
傍心を積極的に活用できるようになったら一人前ですかね(笑)
あと,垂心も活用できるていると,「お主,できるな!」と思わせることができると思います.
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