さて,何をやったでしょう?
黄金比とその共役のセットなので,イヤでも「アレ」を連想させます.
とりあえず,思わせぶりな文字fを用いて,
f_n=(x^n-y^n) / (x-y)
により数列{f_n}を定めます.
求めたいのは
f_4×f_5
です.
知識としては
f_1=f_2=1,
f_(n+2)=f_(n+1)+f_n (n=1,2,3,‥‥‥)
だから,
f_3=2,f_4=3,f_5=5
で,答えは15.
さて,知識ではずるいので,いちおう解説.
x+y=1,xy=-1
だから,2次方程式
X^2-X-1=0
は,X=x,yを解に持つ.
x^2=x+1 ∴ x^(n+2)=x^(n+1)+x^n
同様に
y^(n+2)=y^(n+1)+y^n
だから,引いて,x-yで割ることで,
f_(n+2)=f_(n+1)+f_n (n=1,2,3,‥‥‥)
が成り立ちます.
いわゆるフィボナッチ数列ですね.
1,1,2,3,5,8,13,‥‥‥
自然界に色々現れるとかって,マニアさんが仰る数列ですね.
(私はそういう数学ロマンにはあまり興味がなく・・・)
数の特殊性に目をやるのも,問題と深く向き合うためには大事ですね.
試験の場では,典型問題として計算で処理することが必要になりますが.
灘校の生徒さんを担当することが多いです.
その経験を綴った本や,灘中入試算数の問題を多く扱った本をいくつか書いています.
もしご興味あれば,手に取っていただけると嬉しいです.